医療関連の記事とたまにサッカーのことを保健師が書いていくブログ

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ネグレクト 「何をどうしたらいいのかわからなかった」

あぶない、あぶないと思っていたのだけれど

どうしたらよいかわからなかった、、、

 

ちょっとこんがらがったルートをだどりAさんと私は知り合いになりました。

年齢は私の母の少し上くらいでしょう。

 

Aさんが結婚した娘さんのお家を訪ねると、娘さんも娘さんの配偶者もいません。

4歳のお孫さんが一人で居ました。

Aさんはお孫さんを連れて帰りました。

娘夫婦には連絡がつかず、やっと連絡が来たと思ったら

もうあの家には帰らないから

ガッチャン。

 

以前から、

ご飯をしっかり食べさせていない。

家の中がいつもちらかっていて、孫が危ないものを口にしないか、、気になる。

暴力は無いみたいだけれど、愛情もないようにみえる。

いくつもの

ハテナ

を抱えていたAさん。

 

孫が死んでしまわなくてよかった

と、安堵したけれど

この先どうしたらいいのかわからない。

 

今ほど虐待の実態が叫ばれてはいなかった頃ですし、ネットでググるという時代でもありませんでしたから、Aさんは途方にくれていました。

 

私はAさんのお話をうかがい、実際その立場になったらAさんのように混乱する人は多いのだろうと思いました。

 

私は当時、全く異なる分野の担当していました。

直接関わることはできませんでしたが、どこに相談にいけばいいかをお伝えし、知人として同行しました。

 

Aさんにとっては

福祉事務所も児童相談所も保健センターも全て初めての場所でした。

何度も足を運び手続きを進めるのは大変だったでしょうし、同時に幼いお孫さんの養育も大変だったはずです。

 

私は最初の相談窓口でお手伝いしただけでしたが、とても感謝されました。

些細なことなのにこんなに感謝するということは、それだけ苦悩されたのだろうと。

 

時間はかかりましたが、最終的にはお孫さんを養子とし今でもご一緒に暮らしているそうです。

 

『自分の娘が子供をすてるなんて信じたくなかった。そしてなにより孫の安全な暮らしのために何から始めたらいいのか見当もつかなかった。相談することでやるべきことがはっきりしてきたら、なぜか娘のことは割り切っていた』

 

完全にうろ覚えですが、このようなことを話してくださったのを覚えています。

、、、うろ覚えですが。