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乳児湿疹の原因について

長い妊娠の期間過ごし、出産という大きな仕事を終えたママ。そして出産と同時始まるのが赤ちゃんのお世話です。
赤ちゃんは言葉で自分のことを伝えることはまだできませんから、ママだけなく、多くの大人の目で見つめてあげることが大切です。
毎日欠かせない赤ちゃんお世話のなかで大切なことの一つに、沐浴があります。そのとき、赤ちゃんの全身の状態もチャックするママ、パパがほとんどだと思います。赤ちゃんの顔や背中にプツプツの赤い吹き出物のような湿疹を見つけて慌ててしまう、という経験はありませんか?乾燥してかさかさしていたり、赤くなって腫れていたり、痒そうにしている、、、等。
赤ちゃんが生まれてから一歳くらいまでの間に、顔のなかでも特おでこ、お腹や背中に繰り返しできる湿疹をまとめて、乳児湿疹といいます。赤ちゃんの肌は大人と比べると大変薄いため、ちょっとしたことでバランスが崩れて荒れてしまいます。しかしながら適切なケアをすると、治りが早いのも赤ちゃんのお肌の特徴の一つです。
乳児湿疹ははっきりと原因のわからないものもあります。お家でできるケアをしても繰り返し再発したり、症状がひどくなる場合には小児科医師に受診をおすすめします。また発熱を伴う湿疹もありますので、湿疹だけでなく他に気になる症状があるかどうかを確認することも必要です。

今回は乳児湿疹の原因のいくつかをお伝えします。

あせも
赤ちゃんは新陳代謝がとても盛んなため、汗をとてもかきます。ムチムチしている赤ちゃんは手首や肘、膝の裏側にも汗をかき垢もたまりやすいのです。首の周りや背中、おしりなどの目につきやすい場所だけでなく、蒸れやすいところには湿疹ができます。生まれたばかりの新生児(生後一週間から一ヶ月)の頃は白くプツプツができます。新生児期を過ぎると赤いプツプツになります。強く引っ掻いてしまって細菌に感染すると、感染したところがさらに腫れて膿がたまります。これを、とびひ、といいます。とびひは感染することもあるため、保育園などに通園している赤ちゃんはとびひのために通園をお休みして欲しいという場合もあります。とびひはきちんと小児科医師や皮膚科医師に受診をして適切な処置を受ける必要があります。

あせもの原因は皮膚の蒸れから始まります。赤ちゃんは大人よりも体温が高めですし、汗をしっかりと外に出す働きも未熟です。そのため肌が重なっているところは蒸れやすく、細菌も増殖しやすいのです。
あせもを防ぐためには、毎日の沐浴はもちろんですがこまめに汗をふいて肌着が湿っていたり汚れていたら着替えをまめにしてください。寒い季節にはついつい重ね着を多くさせたくなってしまいますが、大人よりも一枚少ないくらいが丁度良いとも言われます。またおしりから腰にかけてもよくみられますので、オムツを交換することも効果的です。


新生児ニキビ
新生児期(生後一週間から一ヶ月の間)によくあらわれる症状です。赤いプツプツがおでこや頬にでき、顔全体に広がり真っ赤になることもあります。
清潔な状態を保つことで生後二ヶ月くらいには自然と治ります。しかしながら引っ掻いたり擦ったりすると、症状が悪化することもあります。
基本的には沐浴のときに優しくガーゼなどで顔をふいて洗ってあげてください。過剰に石鹸を使っり、顔の皮膚を強く擦ってしまわないように気をつけてください。ぬるま湯で濡らした清潔なガーゼで拭っても脂っぽい感じが強く残る場合に、良く泡だてた石鹸やボディソープを使って顔を洗うことをおすすします。石鹸やボディソープを使った場合には必ず良く泡を流しましょう。泡が残るとそこがかさかさになってしまって痒みを増加させてしまうこともあります。


乳児脂漏性湿疹
生後四ヶ月頃までの赤ちゃんに良く見られます。保健所や保健センターの1ヶ月検診のときに保健師や看護師から、赤ちゃん皮膚のトラブルについての説明のパンフレット等をもらうこともあるかと思います。それは乳児脂漏性湿疹についてママからのご相談が多いためです。
頭と顔に、黄色っぽいかさかさのフケのようなものがあらわれます。かさぶたのようにみえるおおともあります。痒みはありませんが、症状が悪化すると赤くなって腫れたりジュクジュクした状態になります。
これは皮脂が過剰に分泌されるためだと言われています。
この場合も沐浴、入浴時にしっかりと肌を洗い清潔に保つことが大切です。かさかさなった箇所がなかなか取れない場合には、ワセリンやベビーオイルを使うととれやすくなります。清潔なガーゼにベビーオイルをつけてかさかさになっているところをふやかします。そしてベビー用の石鹸等をしっかりと泡だてて肌を洗い、良く流します。
この時期の赤ちゃんは自分で引っ掻いてしまうことが多いので、ママやパパとってはとても困ってしまうことも多いのかと思います。
赤ちゃんの爪はきれいに丸く切りそろえるようにしてくださいね。そして、夜寝ているときに引っ掻いてしまうことが多いので、ミトンを使う等も良いかと思います。ミトンは柔らかいものを使って、こまめに取り替えて清潔なものをつけてあげてくださいね。おしゃぶりが好きな赤ちゃんはミトンをジュウジュウと吸って、ミトンが湿ってしまって手が蒸れてしまうこともあります。


アトピー性皮膚炎
これは乳児脂漏性湿疹と症状が良く似ていますが、強い痒みを伴い何度も繰り返すことが特徴といえるでしょう。残念ながら原因は未だにはっきりとはしていません。食物アレルギーやハウスダスト、動物の皮膚や毛等が体内に入ったり、皮膚に触れることで湿疹が現れたり赤くなってかゆくなったりします。
この場合には必ず医師の診断と適切な処置が必要です。様々な湿疹があるので、ママが自分で判断することはとても難しいものです。赤ちゃんの泣き方がいつもとあきらかに違う、生まれて初めての食べ物など、心当たりがあった場合には出来るだけ早い受診をお勧めします。


食物アレルギーによる湿疹
離乳食を始めてからママが気になるのは、この特定の食べ物によって引き起こされるアレルギー反応だと思います。赤ちゃんが初めて色々な食べ物を口にするわけですから、その成長に喜びを感じると同時に不安を感じるママも多いのではないでしょうか。
代表的なアレルギーの元となる食べ物は、卵、牛乳、小麦、大豆などがあげられます。
赤ちゃんによってアレルギーの反応は様々ですが、口の周り、口の中、あるいは全身に赤い湿疹があらわれます。そして下痢をしたり吐いてしまうこともあります。また呼吸困難になって命に関わることもあります。

まとめ
赤ちゃんの肌はいつも清潔な状態に保ちたいものです。しかしながら、あまり気にしすぎて過剰にケアをして、症状をひどくさせてしまうこともあります。初めてのことでわからないことも沢山あるのは当然のことです。
気になる湿疹があらわれたら、ママが一人で抱え込まずに、小児科の先生や皮膚科の先生に相談してくださいね。湿疹の原因がわかれば適切な処置が早くにできます。
受診する場合には、いつから症状がつづいているのか、初めて食べさせたものはあるか、なメモをしておくことをおすすします。ママからのお話が医師の診断にはとても大切です。