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首イボのレーザーによる除去

気になるポツポツ首のイボ!レーザーで除去する治療方法

1 .レーザー治療は首イボの治療に適しているのか?

皮膚科専門医、あるいは美容皮膚科、美容外科医に方々の多くが、顔まわりに近い首のイボはレーザー治療がより良い、と考えているようです。イボの治療方法には液体窒素でおこなう凍結療法があります。しかしながらこの液体窒素を使う凍結では痛みが伴うこと、治療が一回では終わらないこと、また治療後に瘢痕が残ってしまうことが多い等、という理由で皮膚科専門医、美容皮膚科あるいは美容外科医に方々は顔や首回りの目立つ場所には液体窒素による凍結療法よりもレーザーによる治療をすすめているようです。しかしながら基本的には医療保険が適用されないため、自由診療となります。

1-2 レーザーとは何か?

一言でレーザー治療といっても、では何をするのだろう?と具体的にイメージ出来る方は治療を経験した方ではないでしょうか。
外科手術では「メス」を使います。この「メス」はイメージ出来る方が多いかと思います。直接皮膚や病変した部位にあてて切ります。
この「メス」にあたるものが「レーザー」です。
そして、炭酸ガス(CO2)レーザーの特徴として「蒸散」があります。
イボやホクロの除去につかうレーザーには「炭酸ガス(CO2)レーザー」と「YAG(ヤグ)レーザー」があります。

1-3 炭酸ガス(CO2)レーザーとは何か。

炭酸ガス(CO2)レーザーとは遠赤外線領域にある、波長10,600nm(ナノメートル)の気体レーザーです。炭酸ガス(CO2)レーザーは、色素の無い病変(肉眼ではなかなか発見しにくいイボ)を治療することができます。良性であり、大きく盛り上がったイボ(隆起性病変)の切除、あるいは「蒸散」にとても適している医療用機器です。
蒸散とは、組織に高熱をあたえ、組織中の水分を瞬時に沸点(沸騰して蒸発する温度)に到達させて、組織を気化させて消失させることです。イボの組織にはウイルスを持つものもあります。医療機関によって様々ですが、気化した病変による空間汚染を防ぐために空調設備に大変力を入れているところも多いようです。
組織を蒸発させるという炭酸ガス(CO2)レーザーの機能は、他のレーザーはだけでなく他の外科的な方法ではできない働きです。
そして超ピンポイントの照射が可能です。最小で、0.05mm単位での蒸散ができます。炭酸ガス(CO2)レーザーをつかうことが有効とされているのはイボの除去やホクロの除去だけでなく、稗粒腫、老人性脂腺増殖症、角栓などの除去や、子宮頸部の異形成に対して使われることもあります(妊娠、出産に影響を及ぼすことのない治療方法とされています)。

1-4 YAG(ヤグ)レーザーとは何か。

このYAG(ヤグ)レーザーは、QスイッチYAG(ヤグ)レーザーといいます(以降、YAG(ヤグ)レーザー、とします)。
YAG(ヤグ)レーザーは、波長1,064nmと、半波長532nmの二つの波長をそれぞれの病変(イボの大きさや深さ)に合わせて、レーザーの波長を切り替えることができます。

皮膚の深い部分(真皮)に届く波長と、皮膚の表面(表皮)と両方適応できるため、イボの除去だけではなく、シミやソバカス、青アザ、タトゥーの除去などにも用いられています。

2 .レーザーによる治療方法とは?

レーザーによる治療は一回の治療でイボが取れること(治療件数全体の約70%が一回の治療でイボが除去できるとされています。除去後の再受診は必要です)と、瘢痕が残ってしまうことがほとんどないことから、首回りや顔の治療に適しているとされています。
しかしながら医療保険に適用しない自由診療となりますので、医療機関によってその内容は様々のようです。ここでは多くの医療機関で共通していると思われる治療方法についてご説明してまいります。

2-1 レーザー治療開始までの流れについて

① まずは専門医が診察します。皆様は皮膚科あるいは美容皮膚科での受診がほとんどかもしれません。イボの形状、範囲などを確認してもらいます。その際、医師が良性の腫瘍かどうか判断できないとなった場合には他科を受診することになります。それは悪性のものかもしれないと判断された場合です。イボの数や分布を診察したのちに、どのイボを取りたいのか、あるいはどの辺りを取りたいのかを医師に伝えます。

② レーザーのテスト照射をします。治療範囲内で、目立たない場所を選び数箇所をガスレーザーでテスト照射をします。そして治療経過をみます。瘢痕やケロイドができないかどうかをみるためで、観察期間は一ヶ月から三ヶ月です。このテスト照射は治療の経験がある場合は省略されることがあります。また医療機関によってはテスト照射をしないところもあるようです。テスト照射で瘢痕やケロイドの心配がないとされると本格的なレーザー治療を開始します。

③ 治療方法と内容の説明を受けて納得出来たましたら、具体的な治療の箇所あるいは範囲を決めます。自由診療となるため、医療機関によってかかる治療費は異なります。しっかりと主治医と相談して決めていただきたいと思います。またその際に相談しにくいなと思った場合には、手間と時間がかかっても他の医療機関への受診をおすすめいたします。

2-2 レーザー治療の内容について

① レーザーを照射するイボが大きい場合には局所麻酔の注射をします。この麻酔の注射の針が刺さるとチクリと痛みます。そうではない場合には、レーザー治療する範囲に麻酔クリームを塗布し、表面を麻酔します。医療機関により使用するクリームは異なり、その麻酔クリームの値段もそれぞれ異なります。

② 医師は拡大鏡などをつかい、イボの一つ一つにレーザーを照射して蒸散させます。

③ 医療機関により異なるのは一回の治療につき照射するイボの数です。イボの「個数」で治療費を決めている医療機関では、治療費が高額になりすぎないように一回の治療につき100個程度まで等あらかじめ決めているようです。また、治療する「面積」を決めて、治療面積内ならばイボを幾つでもとれる、など様々のようです。

④ 一つのイボを照射するのに必要な時間は数秒です。

⑤ イボを除去したあとは赤くなります。また大きなイボであったり、深くまでレーザーを照射させた場合、出血することがあります。

⑥ 治療のあとには抗生剤入りの軟膏を塗布します。また、治療後も継続してご自身でケアする必要があります。医療機関により異なりますが、軟膏を処方するところもありますし、テープを貼るところあります。

⑦ 赤みは一ヶ月から三ヶ月ほどで消失します。しかしながら、大きなイボは半年から一年かかるものもあります。また赤みが消失するまでには個人差もあります。色素沈着することはほとんどありません。

⑧ 出血した場合には入浴を制限することもあります。治療後に日常生活に制限があるかどうか、主治医から説明があるかと思います。場合によっては化粧品の使用不可などの制限もあります。よく確認をすることをおすすめいたします。

⑨ 治療から二週間程度のちに再受診をします。多くの場合、この再受診で治療は終了となるようです。しかし、赤みが残っていたり、取りきれていないなどの判断がされた場合には、レーザーの種類を変えて再治療となる場合もあります。気になることがあれば主治医としっかり相談をしてください。

3.レーザー治療は自由診療の場合がほとんどです。
昨今では何かとニュースになることも多い美容外科です。しかしながら大抵の美容外科、あるいは美容皮膚科は良心的に医療を行なっていると私は考えています。しかしながら、保険適用ではないため、治療費のほとんとが自己負担となりますのでその金額に驚いてしまう方も多いのではないでしょうか。保険適用内の疾患の治療であっても、三割を自己負担金として支払っていますが、七割は健康保険組合(疾患によっては、あるいは国)が負担をしています。
また自由診療であるということは、繰り返しになりますが、診療方法も様々です。使用する軟膏一つをとっても様々ですから、値段も様々です。
気になる首イボを、綺麗に早く除去したいと思われる方には、レーザー治療をすすめる皮膚科専門医が多いようです。
どのくらいの費用がかかるのか。どのくらいの治療期間が必要なのか。綺麗にならなかった場合にはどのような処置をするのか。大切なことを相談しやすいかどうか。説明がきちんとなされているかどうか。自分の最も気になることをきちんと受けて説明を返してくれるかどうか。
自分の顔周りや首回りに、レーザーというメスを入れるわけですからしっかりと相談できる相手なのかどうか、ご自身で見極める必要があります。
首のイボは悪性の腫瘍でない限りは命に直接関わりませんが、ウイルス性のイボは人にうつったり自分の体にイボがどんどん広がったりします。放置はせずに、しかしながら焦ることなく、しっかりと相談できる皮膚科を選んで治療することをおすすめいたします。