透明なゆりかご
ずっと気になっていた漫画でした。
手に取る機会があり、拝読しました。
これはキツイ…
いろいろな経験の記憶が蘇ってしまい、泣きながら読んでました。周囲の人、ごめんなさい。
本当にあるんですよねぇ。そして自分がみてきたケースと同じようなケースが他でもちゃんと存在することが改めて、キツイ。
大学の同期もやはり同じような経験を積み重ねています。なかには、子供を持つことが怖くなりずっと持たない選択をしている人もいます。
自分のなかにも何かがあってちゃんと子供を育てられないんじゃないか、とかいろいろ考えるそうです。
私はどうだったのでしょう。
虐待に関わる仕事をしていたときには、私は子供を持つことをちゃんと考えられませんでした。
ちゃんとしなきゃいけないのに、声が震えたり手が震えていたり、頼りない人間だったでしょう。
目の前で新生児が放り出された瞬間は絶対に忘れません。
新生児は沢山の大人に守られている、と絶対的なものだという思い込みがありました。無意識のレベルで。
しかしながらそうではないこともある。
その辺りから私はあんまり泣かなくなりました。
ドラマや映画をみても、感情が動くことはなくなりました。
同じような人は結構いましたし、何より旦那がそういうタイプでしたから気にはなりませんでした。
しかしどうでしょう。
流産したときから何かがぶっ壊れたようになりました。
病院のロビーで一人崩れて泣いてました。
旦那がそういうタイプでしたから、流産の報告をしたときは、妊娠の3割は流産だから心配するな、とまっすぐな言葉。
ちょっとショックでしたが、気にならないタイプなんだろうと思っただけでした。
そして、ふと、あのときに保護した子供たちはどうしているだろう、病院に置き去りにされた子供はどうしているだろう、と思いました。
流産したときには私は異動していましたし、大人が対象の分野の仕事でした。
今でもときおり思い出します。
随分と長い時間が過ぎましたし、あの時の子供たちは成人しているはずです。
流産したあと、二人の子供を授かりました。
流産はもう一度しました。
もう子供は臨めませんが十分だと思っています。
旦那はもう一人欲しい…と、言ってますが。腎臓がもたないので無理です。
透明なゆりかご
素敵な漫画でした。
あの頃のことを夢で見てしまうほど、揺さぶられた漫画でした。