医療関連の記事とたまにサッカーのことを保健師が書いていくブログ

医療コラム。ココナラより健康相談、医療記事について出品中。https://coconala.com/smartphone/users/dashboard

英語教育と脳の気になること

私の旦那は脳外科の臨床医なんだけど、子供たちの幼児からの英語教育について だけ は口を強く出してきた。
子供の英会話教室もいかせなかった。

そしてなぜ頑なに幼児期における母国語以外の教育をしなかったのか、改めて思い返してみた。

旦那は臨床医だから様々な患者さんをみる。
脳腫瘍、脳内出血、脳動脈瘤…
都市部ではなく地方の地域医療を支えてきたので、来る患者さんを
これは俺の専門じゃないから
とか言って他に回すことはしないし、現実的に不可能だそうだ。
だから自分で一人で金タマを縮み上げながら踏ん張ってきた。

その旦那によると、脳の仕組みや機能はまだまだ分からないことがたくさんある、という。
そのなかで気になっているひとつが言語野の機能だ。

詳細は省くが
言語野に事故や出血により何らかの障害ができると、母国語が全く分からなくなってしまうというのだ。
外国人の患者さんの場合、その患者さんの母国語を話す人を探して対応してもらったが、全くやり取りが成立しなかった。旦那は駄目か…と半ば諦めつつ英語で話してみた。なんと英語でのやり取りは成立したという。
また、同僚の脳外科の先生が脳内出血で、回復期に日本語でのやり取りが成立しなかった。旦那は、この先生には留学経験があることを知っていたので、英語で話してみると、やはりやり取りが成立した。
共通しているのは、この二人はバイリンガルではなく、第二外国語をある程度大きくなってから、つまり10代から学んだということだった。

旦那は他の臨床医からも同様の話を聞き、もしバイリンガルがこのような状況になった場合、言語はどうなるのかと疑問に思っているという。


長くなったが、旦那の心配はここにあった。

言語野の機能はまだまだ不明なことが多い。
うちは多言語を公用語として扱う必要のない国に住んでいる。
母国語以外の言語は一定の年齢以上から学ばせてほしいという理由は、この臨床経験からくるものだった。

私は、多言語を扱う国の方々と単一言語で暮らす方々と言語野の機能の違いがあるのかどうか、知りたいと思った。


長女も次女も英語教育は幼児期からしなかったし、今も同様だ。進学塾と学校のみ。
が、私の下手くそなイタリア語とドイツ語と英語の歌をこれでもかというくらい、きかされて育った。

そのせいかどうかはわからないけど、リスニングすごいですね〜、と塾の先生からは褒められている。塾の先生から面談の時に、何をやらせてきたの?ときかれたけど、歌うのをきかせてきた、とは恥ずかしすぎて言えない。それくらいしか外国語と絡めさせて来なかった。たまに友人のパートナーなどネイティブの方に会うくらいだが、パートナーは日本語ベラベラだし困らない。
長女の英語の成績はあまりパッとしないけど、本人としてはそれなりに楽しんでいるらしいので、良しとす。

次女はsentenceを覚えるのが趣味になっている。
次女は不思議な人で辞書を読むのが趣味だ。
おしっこは英語でこういうの、だとか
駅はどこですか、とか突然英会話してくる。なぜ知っているのかわからなかったが突然英語で話しかけてくる。英語の辞書を読んで気に入ったsentenceを覚えていただけだった。
空港や駅の英語のアナウンスを覚えてはモノマネしている。

女親としてはこのような感じを
残念
と思うこともあるけれど、わたしだけが親な訳ではないし、旦那の経験からくる何らかの根拠は気になるので、これで良かったと思う。

しかしながら二人の子供は10代になったので、これからは少しずつ英語やイタリア語、ドイツ語を勉強して欲しいと思う。