医療関連の記事を保健師が書いていくブログ

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嫁ブロックのその先に子供ブロックがある

うちは夫婦でJリーグが好きです。
大好きすぎて1週間の感情が試合で決まるくらい、中毒になっています。

きっかけは

夫婦仲良くなりたいな

という私の(今思えば可愛らしい)思いもありました。

10年近く前、夫はシフト制の勤務で休日は不定期でした。平日お休みでも長女の幼稚園があるし休みたがらないわけで、なんとなくダラダラと終わる夫の休日。
イライラして呑んだくれるくらいしかストレス発散できない旦那さん。

そして旦那さん、勇気を出して言ってくれました。

家族でフクアリに行ってみないかい?


えっー、スタジアムで幼児が二人…
長い時間無理じゃ( *`ω´)

と思いましたが、旦那さんは頑張ってメインスタンドの指定席をしっかり子供たちの分もとってくれました。
小学生以下は親の膝に乗せれば無料でスタジアムに入って良いことになっていますが、それは大変だからと子供たちシートも確保。
スタジアム観戦に行くという、英断。私にはこれが一番の決めてでした。

駐車場もあるしシートもある、売店もあるしとりあえず困らなそうだし、行ってみるかと思いました。
それで夫婦仲良くなればラッキー、共通の話題が増えたらいいなと。


初めてのフクアリはそりゃーもー、楽しかったです。

フクアリは綺麗だし、トイレもあるし、屋台(スタグルという言葉は後から知った)もたくさんあるし、グッズは秋田犬でかわいいし、なによりスタジアムの雰囲気が最高で、試合も勝ったし、カエルが担架芸やってるし、犬の兄弟が尻尾丸いし、魂を持っていかれました。

夫の転勤で自分の仕事もやめて子供を産んで、腎臓が少し悪いらしくて倦怠感がいつもあって、自分の人生はパッとしないままこのまま流れていくんだろうな、なんて思いながら専業主婦やってた自分を

馬鹿みたいだ

と思いました。

それから早速、グッズや着るものを揃え、子供たちには犬のぬいぐるみから耳から髪かざりまで与え、黄色にしていきました。

そこからは生活はフクアリ中心になりました。
ダラダラとしていた家族サービススケジュールが変わりました。まずはフクアリに行けるように旦那さんはシフト希望を出します。当直明けでフクアリに行くことは当然込み。
幼稚園の行事、習い事がフクアリに被らないか必ずチェック。
家族旅行とアウェーを兼ねる。

旦那さんが仕事で行けない日は私と子供たちで試合に行きました。旦那さんがいなくても関東圏内のアウェーにも私と子供たちで行くようになりました。

有名な古参サポーター様からゲーフラいただいたり、そりゃーもう、楽しい楽しい。

そして私の誕生日が丁度新シーズン開幕頃なので、誕生日のプレゼントはユニとシーチケとなりました。結構な金額ですが、絶対的に必要なものですから罪悪感なしに受け取ることができて最高です。

それだけでは足らず、天皇杯も行きます。
レディースの試合も行きました。
J1の試合も見に行くように…

心からサッカー観戦を楽しんでましたが、去年から
子供ブロックに…
もうフクアリは卒業したいというのです。

青天の霹靂。子供ブロック。

日曜日は友人と遊びに行きたいし、塾の宿題もあるし、サッカーばかりで某ネズミーにも連れて行ってもらってない。二人で留守番できるから、お父さんお母さん二人で行ってくれ。

(;゙゚'ω゚')

とうとうこの日が来た…

チクチク言われてました。
行くところにはサッカーばかり。
私達にも自由に休日を過ごす権利がある。
勝手に出歩くとかしないし、安心して夫婦でフクアリ行ってこいよ。

次女からは

去年は女の子一人だったの、エスコートキッズ…
恥ずかしいから今年は勝手に申し込まないでね。

(;゙゚'ω゚')


ごめんね、ごめんね、と思いました。
お母さんは楽しかったよ。
ああ本当に楽しかったのです。

雪の降る開幕戦、ココア飲み放題に喜ぶ子供たち。
毛布で簀巻きにされる子供たち。

大岩選手のゴールに喜ぶ子供たち。勝ったら焼肉だったから。

オーロイが大きくて大喜びの次女。
オーロイが手を振ってくれたと大喜びの次女。

しかしながらここ数年は嫌々ついて来てくれたんですね。


色々反省を。と思いましたがやっぱりフクアリには行かないといけないので、
ごめんね、留守番よろしくね( ;´Д`)

出かけにくくなりました…


10年近くたち、やっと旦那さんの気持ちが分かりました。家族に遠慮しながら趣味を貫くのは大変なんですね。

自分は家事も子供たちのスケジュールもイベントもしっかりやって、自分の貯金からたまに服やカバンを買ってやり、お小遣いも渡してます。最大限やっていると自負しています…が、後ろめたさったらないな。

子供たちが大学生になったら
ホームもアウェーもコンプリートしたい。
そのために今はガッツリ貯金をして、学費にこまらないようにしなければなりません。

子供たちがいつかまたら
フクアリに行く気になってくれたらなぁ。

兄弟は他人の始まり

その通りだなと思いました。

家族のシステムには力関係があります。
その力関係のバランスが崩れると家族は崩壊することがあります。

バランスが崩れるきっかけが家族の誰かが病気になることもあります。

自分の下に見ていた兄弟が実は上にいた、つまり能力も経済力もあって、自分は役立たずだったとわかったときに拒絶したり不安定になります。

搾取ばかりされていた子供が、これはおかしいと気がついて自己主張すると、絶縁だ、絶縁だ、と騒ぐ親や兄弟姉妹がいます。

搾取ばかりされていた人、怖がらなくて大丈夫です。
絶縁されてもあなたは何も困りませんから。
むしろあなたは解放されて自由に、自分の気持ちも体力もお金も使えばよいのです。


辛かったね、でも大丈夫。
血縁なんかなくても、必ず良き友、良きパートナーに恵まれます。
自分の心は搾取されちゃだめなんです。
あなたはぞんざいに扱われていいなんてことは全く無いのです。

絶縁、ラッキーと思ってください。

孤独だなんて怖がらなくて大丈夫です。

私も同じでしたから。
相手を大切にして、対等な立場にいて、それでぞんざいに扱う輩はあなたの人生に要らない人です。

一緒に幸せに生きていきましょう。

神様の天秤

命を秤にかけることは神様がすることなのかもしれません。

でも人が人の命の優先を決める場面は結構あります。

天秤のお皿に何がのっているか。

そして自分のお皿には何がのっているか考えることがあります。


例えば、Dさんは妊娠中に妊娠中毒症になりました。
腎臓の負担を考えるといろいろ難しいことが出てきました。
そして自分のお皿には何がのっているか気付きました。
いろいろなものがのっていました。

家族、友人、やりがいのある仕事、たくさんの楽しい思い出、たくさんの楽しい経験

こんなにたくさんお皿にのっていました。
でもこの子はまだ何もお皿にのっていません。
だったらこの子のお皿にたくさんの人生をのせてほしい。

Dさんはお子さんの命を優先してほしいと妊娠を継続させました。


自分のお皿に何がのっているか、これから何をのせたいのか。自分の人生が終わる時にお皿にのっているものをみてどう思うものなのでしょうか。

人生の辛いことはフクアリでなんとかなっている

フクアリでサッカーをみるようになって10年近くになる。チームとして辛い期間なのだろうと素人でもわかる。
でも私個人的に勝手なことを言うと、いろいろなことをフクアリのおかげで乗り越えられてきたから、フクアリに行ってサッカーみることは大切なことになっている。

スタジアムには本当にいろいろな方々がいる。
スタジアムにはいろいろな人がいて、自分もここにいていいんだ、と思える。

家族のこと、仕事のこと、いろいろな柵で辛くなったり絶望したり、夜眠れなくなったりご飯を食べることがしんどくなったり甘いものばかり食べてしまっても、フクアリでサッカーをみると、ああもういいや、と思う。

それは試合に勝っても負けても関係ない。
勝てば、ああありがとう、今週も生きていける、と思う。
負ければ、ああお疲れ様、私も頑張るから次節も頑張れ、と思う。

サッカーならばどのスタジアムでもよいのかというとそうではなくて、フクアリが一番いい。
理由はいろいろあるのだろうけどフクアリが一番だ。
特に雨の日のフクアリは最高だ。

最期かもしれない、お花見

今週のお題「お花見」

進行する癌をかかえているCさん。
余命半年と言われましたが、半年は過ぎて桜を見ました。
生きていることがとても嬉しい。
Cさんは新しい靴を履いて花見に行ったことを話してくれました。

『もう先がないのは分かっているのに
もう来年の桜もみたいと思ってしまう、
私は贅沢な人間でしょうか?』

私はこたえにならない生返事をしました。

じわじわと転移していく癌。
少しずつ現れていく症状。
むくみが治らないCさんの顔をみていました。

『あなたは正直ですね。
はっきり教えてくれるから、そこがいいのです。』

桜、もう少し散らないでいてください。

『Aさんの気持ち』乳がんとともに生きる

以前から書いてきましたが、Aさんのことを書きます。

Aさんは乳癌を切除する手術をして、その後転移予防のために抗がん剤治療をしました。
抗がん剤治療もとりあえず終了となり、少しずつ自分の生活を取り戻しています。

そんな生活の中でAさんは泣きたくなりました。

突然泣きたくなるのです。

癌だと診断されてから、いや健診で疑いがあると言われからずっと、抑えて丸めて仕舞い込んできた想いがブワッと溢れてきたのです。

誰のために辛い治療をしているのか、Aさんは分からなくなるときがありました。
自分だけのためじゃない、家族のため、まだ必要だから、と思うように気を張っていました。
でも本当は何度も投げ出して逃げ出してしまおう、このまま放っておいて欲しい、身体中をいじられるのはうんざりだ、と思うこともありました。

Aさんはこの気持ちを言葉にしてしまったら駄目だと思っていたそうです。

何のために?誰のために?
いっそ殺して。

絞り出すようにAさんはやっと本当の気持ちを言葉にするように、言葉にできるようになりました。

癌患者さんに話を聞いた話

癌患者さんに話を聞いて欲しいと言われたので、時間をつくり話をうかがいにいきます。

私は心理士ではないのでカウンセリングは出来ません。

ただ傾聴するのですが、いろいろ気になることが出てきます。

例えば脚のむくみ。

患者さんご本人にとっては

こんなに脚がむくむなんて生まれて初めての経験

です。

でもだからといって、その方に早急になんらかのケアや処置が必要かというと、そうではない。その、程度。
その辺りにいつもモヤモヤするといいます。


そのモヤモヤは

主治医が具体的な処置をしないことにあるのか
加圧ソックスを履いてみてはと主治医に言われたけど気に入らなくて履いてないけど、脚のむくみが治らないことにあるのか
むくむ脚が痛いからなのか
靴が合わないからなのか
などなど…

多分全てに当てはまるのだと思います。

患者さんの感じ方と周囲の人々の感じ方にはギャップがあり、そのギャップは経験者にしかわからない。
経験する前は癌治療中の友人から話を聞いていた内容も、わかっているようでわかっていなかったと、今は分かる。

そこで気持ちが綯交ぜになってしまって、吐き出すところが家庭にも医療機関にもない、と感じるそうです。

がんセンターなど規模の大きな病院ではメンタルケアも行なっています。専門のナースが外来を開いています。リエゾンナースです。

しかしながらシステムはあっても、利用するのを躊躇う人もいます。

Bさんはその一人です。

私のことを、心理士でもないけれど看護師の資格はあってもベースは保健師で、あれこれ言わないし否定も肯定もしないし何でも話して良い都合のいい立場にいる、と捉えているのがBさんです。

Bさんは未だに自分がなぜ癌のステージⅣなのか、納得がいかないといいます。
既に治療は始まっていてそして癌そのものは小さくなってきています。
抗がん剤の副作用により日常生活、活動は以前と変わりました。

仕事は大幅に減らし、家事もパートナーに負担してもらっています。

治療そのものに納得いかないわけではないので、抗がん剤治療は継続しています。

それでもやっぱり
癌のある場所
出来なくなってしまったいろいろなこと
他にもいろいろ
納得いかないことばかりなのです。


納得しようがしまいが進行には関係ないので、残念ながら癌は広がっていきます。


この
どうにもならない感情
が、さらにBさんを苦しめます。

私はこれはすっきり解決することは無理なのだと考えています。
脚のむくみや日常生活の不便さは小さな具体策をコツコツと積み上げて、改善されてきてはいます。

それでもやっぱり
納得いかないことばかりなのです。


私はBさんよりもパートナーの方が気になりました。
毎日同じ
納得いかない
という不満と怒り、恐怖の綯交ぜの感情をぶつけられていたからです。

パートナーの方が疲れきってしまう前に少し介入しました。


Bさんはきっと納得はしないままこれからも生きていくのです。
納得いかないことがあるのは仕方がない。
しかしそのことからくるネガティブな感情に支配されてしまわないように、吐き出す時間と場所が必要なのです。